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酵素とは
生体では数多くの化学反応が起こっている
これらの化学反応を助けるタンパク質が酵素である!
※触媒…化学反応の反応速度を変化させる物質で、反応を早くする触媒と遅くする触媒がある
酵素=触媒ではなく、酵素は触媒の一種である
(酵素は生体の触媒と書かれているものもあるが、酵素は反応を促進させるだけなので厳密には異なる)
活性化エネルギー
安定した物質が化学反応をするためには活性化状態にならなければいけない
活性化状態とはエネルギーが高く、反応しやすい状態のことである
反応物がもつエネルギーと活性化状態になったときのエネルギーの差が活性化エネルギーである
酵素がない場合は活性化エネルギーが大きく、化学反応を起こすための条件が必要(高温や高圧)
酵素がある場合は活性化エネルギーが小さく、常温や常圧で化学反応が起こる
基質特異性
酵素が作用する物質は基質で、反応後にできた物質は生成物である
酵素は基質が結合する部位は活性部位である
活性部位はそれぞれの酵素に特有なものなので、特定の酵素には特定の基質しか作用しないという
基質特異性がある!
タンパク質の立体構造(三次構造、四次構造)がそれぞれのタンパク質で異なるので活性部位も異なる
三次構造や四次構造などを復習したい方は下記の記事を参考にしてください!
酵素と基質が結合すると酵素-基質複合体を形成する
酵素と基質の順番を間違えないように注意!
補助因子について
酵素には補助因子(補因子)と呼ばれる物質がないと作用しないものがある
補助因子が結合する前の酵素をアポ酵素、結合した後の酵素をホロ酵素という
補助因子には補酵素、補欠分子族、金属などがある
補酵素は反応ごとに酵素から離れるが、補欠分子族は酵素にずっと結合しているという違いがある
※補酵素は「酵素」という言葉が付いているが、タンパク質のみからできているわけではない
酵素の反応
反応速度
酵素―基質複合体が生成されやすい=反応速度が大きい
基質濃度や酵素濃度が大きくなればなるほど反応速度は大きくなる
が、一定の濃度を超えるとそれ以上は反応速度が変化しなくなる
これはすべての酵素が基質と結合した状態(飽和状態)になったからである
反応速度を変化させる条件
温度
一般的に化学反応を進行させるには温度が高ければ高いほど良いが、酵素の場合は話が異なる
酵素は生体の中で働いているので、生体内の温度のときが最も反応速度が大きい
この温度のことを最適温度という
反対に最適温度を上回ると急速に反応速度が小さくなる
これは温度によって酵素の立体構造が崩れ、反応できなくなるからである
pH
また酸性や塩基性の強さも反応速度に関わる
反応速度が最も大きいときのpHを最適pHといい、酵素によってその値は異なる
最適pHを外れると反応速度は急激に下がる
こちらも最適でないpHだと立体構造が崩れるからである
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